• コパ・デル・レイ準々決勝

    アルバセーテ 1–2 バルセロナ|レビュー
    得点者:ヤマル(39分)、アラウホ(56分)、モレノ(87分)



    前半:ヤマルの一撃、でも内容は“ダメな時のバルサ”

    前半はラミン・ヤマルのゴールで1点リード。
    しかし内容だけ見れば、正直うまくいっていない時間帯だった。

    ラッシュフォードとフレンキーの連動したハイプレスがきっかけで先制できたものの、全体としては足元への意識が強すぎて、背後へのランニングが極端に少ない。相手5-3-2のブロックに対して怖さを出せず、ボールは持てど崩し切れない典型的な展開だった。

    特に左サイドのビルドアップは機能停止。
    2人が同時に張る、同時に中に入る、どちらかが張っても動き直さない。
    結果、パスコースが常に消え続ける状態で前進できない。

    レヴィ、オルモ、ラッシュフォード。
    このあたりがもっとダイナミックに
    ・裏抜け
    ・サイドへ流れる
    ・落ちて叩いて背後へ
    といった大きなオフザボールをしなければ、守備ブロックは壊れない。
    ハフィーニャ不在の影響を強く感じた前半だった。

    一方のアルバセーテは非常に整理された戦い。
    5-3-2でブロックを作り、バルサ陣内ではハイプレス、入られたら即撤退。
    奪ってから最短距離でゴールへ向かうが、その過程のプレス回避も巧み。
    「なぜセグンダにいるのか」と思わせる完成度だった。



    後半:背後への意識が生んだ攻撃の厚み

    後半に入り、バルサは明確に変化。
    背後へのランニングが増えたことで、バイタルが使えるようになった。

    これにより、
    • ドリブルの開始位置が前に
    • ワンタッチプレーが増加
    • 相手ブロックのズレが発生

    そしてセットプレーからアラウホの追加点。
    試合の流れ自体は、ここでほぼバルサのものになった。



    それでも残る守備の不安

    終盤に失点し、試合は一気に緊張感を帯びた。
    やはり後半終盤に緩くなる癖、そして裏抜け対応の甘さは未修正のまま。

    「内容はコントロールしているのに、スコアは安全圏に入らない」
    今季のバルサを象徴するような終わり方だった。



    ヤマル:裏抜けがゴールを連れてくる

    最近のヤマルは明らかに変化している。
    ドリブルやアシストだけでなく、確実にゴールを取り始めている。

    その理由は明確で、裏抜けの回数が増えたこと。
    勢いのある状態、よりゴールに近い位置からプレーを始められるため、結果に直結している。

    この進化は、ウイングとして一段階上に入った証拠。



    アラウホ:復帰後初スタメンで存在感

    対人守備の強さ、ポジショニングの改善、そしてセットプレーでの得点。
    アラウホの良さがしっかり出た試合だった。

    空中戦の強さはやはり心強い。
    その一方で、もう少しスマートな対応やラインコントロールは今後の課題。



    総括

    アルバセーテは間違いなく強かった。
    しかしバルサは、良くはなかったが悪くもなかった。

    勝つべき試合を、苦しみながらも落とさず勝ち切った。

    これがカップ戦で最も重要なこと。
    準決勝進出という結果は、内容以上に価値がある。
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    Culeのタケチッチ

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